博多の絵が上手な和尚さん「仙厓義梵」をご存知でしょうか?
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江戸時代に活躍した和尚さんで、非常にユーモラスな絵を描く事で地元の人気者だったそうです。
仙厓の水墨画はほんとうに可愛らしくほっこりさせられます。とっつきやすい絵なので小学生くらいの子供でも楽しく見ることができると思います。
「自分の子供にもそろそろ文化的な事にも興味を持って欲しいなぁ」と思ってイベントを探しているお父さん・お母さんには強烈に提案したいのがこの仙厓作品の展覧会です。
2018年9月15日(土)から2018年10月28日(日)まで、東京都千代田区の出光美術館で「仙厓礼賛」という展覧会が開催されます。
目で見て楽しみながら禅のありがたい教えにも触れられる。本当に仙厓の絵はおすすめなのです(^^)
仙厓義梵とは
概略
(Wikipedia)より
美濃国武儀郡で生まれ、11歳の頃清泰寺で臨済宗の僧となった。19歳になり行脚の後に月船禅彗の門下に入る。32歳で印可を受け再び行脚の旅に出る。39歳より博多の聖福寺の盤谷紹適の法嗣となる。住持を23年務め、一応の引退となる。88歳で遷化するまでに、多くの洒脱・飄逸な絵画(禅画)を残す。
本格的に絵を描き始めたのは40代後半になってからと見られている。仙厓の絵は生前から人気があり、一筆をねだる客が絶えなかった。83歳の時、庭に「絶筆の碑」を建て断筆宣言をしたが結局やめられず、没年まで作品は残っている。
要するに絵が上手いお坊さんですね。
仙厓は絵だけでなく狂歌にも親しんでおり、大胆かつ快活な人柄がその残した歌からも伝わってきます。
よかろうと思う家老は悪かろう もとの家老がやはりよかろう
新任の家老をディスった歌w 「よかろう・悪かろう」と「家老」で韻を踏んでいるところにセンスの高い遊び心を感じます。
から傘を広げてみれば天が下 たとえ降るとも蓑は頼まじ
美濃の国を追放された際に読んだ歌。未練が微塵もない事を感じさせますね!
うらめしや わがかくれ家は雪隠か 来る人ごとに紙おいてゆく
雪隠とは昔のトイレの事ですね。晩年は博多のお寺で隠居していた仙厓のもとに絵を描いてほしいという人が紙をもってくる事が絶えない状況を面白おかしく歌にしています。
そんな彼が描いた絵が本当に可愛らしくかつ、狂歌と同様にとんちが効いていて本当に面白いんです!
仙厓の作品の特徴
とにかく可愛らしい作品が多い!
前回行った展覧会で図録を買ったので少しだけ紹介すると…
動物や野菜の可愛らしい水墨画もあります。

布袋さんなどポップでキュートな神様もよく登場します。

こんなガチのリアル布袋さんだって描いてるんですね~。

基本的に超絶絵が上手いのでポップに崩した絵も魅力的に描けるんですね~。
ひときわ目を引く絵とあわせて禅のありがたい教えを説くこの水墨画を庶民が欲しがったわけですね。
展覧会では禅の教えの内容と絵との関係性まで解説しています。
見て楽しんで、学んで感心させられるというダブルのインパクトがありました。
仙厓の生涯がよくわかる本
『死にとうない』
「博多の仙厓さん」最後の言葉といわれる「死にとうない」がタイトルになってます。
若かりし頃の青臭い仙厓から、全てを達観した往年の仙厓まで、人間味あふれる登場人物たちとのエキサイティングかつ心温まる話が詰まっています。
久しぶりに本棚から引っ張り出して読もう!展覧会前に読んでおいて一通りの仙厓の一生を頭に叩き込んでおきます(^^)
仙厓作品を解説付きで見られる本
『仙厓:ユーモアあふれる禅のこころ』
近年新たに見つかった「すす玉名人図」を含めた約100点の仙厓作品が分かり易い解説付きで見ることができます(^^)
展覧会「仙厓礼賛」に行こう
東京近郊にお住まいの人はぜひ生で仙厓作品を見ることをおすすめします!

出光美術館へのアクセス
交通
- JR「有楽町」駅 国際フォーラム口より徒歩5分
- 東京メトロ有楽町線「有楽町」駅/都営三田線「日比谷」駅 B3出口より徒歩3分
- 東京メトロ日比谷線・千代田線「日比谷」駅 有楽町線方面 地下連絡通路経由 B3出口より徒歩3分
住所
〒100-0005
東京都千代田区丸の内3-1-1帝劇ビル9階
(出光専用エレベーター9階)
開館時間
- 午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
- 毎週金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
- 月曜日は休館日
お得な前売り券の買い方
残念ながらネットでは買えません。。
出光美術館のミュージアムショップにて通常の200円割引で入場券をゲットできます。
- 一般 1,000円 → 800円(税込)
- 学生 700円 → 500円(税込)
期間は、2018年9月9日まで。(月曜日を除く)
もしこの期間までに他の展覧会で出光美術館を訪れたり、近くを通る予定のある方がいらしたら、購入される事をおすすめします(^^)
まとめ
昔、妻と何気なく訪れた「禅とユーモア」という展覧会。おなじく出光美術館で開催されていました。
そこで仙厓の作品に魅了されました。2010年の事でした。
それ以降、妻とはよく「もう1回見たいよね」という話をしていました。
久しぶりに見られるチャンスがあるという事で絶対に妻とまだ小さな子供も無理やり連れて行きたいと思いますw
長女はまだ4歳なので絶対に早く帰りたがるだろうな~ww
小学校低学年くらいのお子さんならゆるふわな水墨画などとっつきやすいかも知れませんね!
以上
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